2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

IKIRU*IKASU

言葉が意味を失い、暴力が喘ぎはじめる。酷く肉欲的な音が、理性の裂け目から聞こえ始める。まるで暴力が退屈しすぎてしまっているように。その瞬間から、一時的にせよ、その場に人間は誰一人としていなくなる。 「僕はフェアでありたいと思う。僕はライバル…

ZETSUBOU*HARETSU

ささやかな期待が緩やかな放物線を描きひゅるるると墜落していく。一つ、また一つ、底に墜落する。何を期待していたわけではない。でもやはり音もなく破裂し、だらだらと血を流している。血はゆっくりとその流れを増す。とぷとぷとした音ともに谷底をゆった…

MEMO

◎ AKIRA(1〜6) / 大友克洋 ○ Real Love / Mary J Blige ○ Still a friend of mine / Incongnito ○ スプートニクの恋人 / 村上春樹 ○ OMOIDE IN MY HEAD / Number Girl △ R62号の発明・鉛の卵 / 安部公房 △ 憂鬱と官能を教えた学校 / 菊地成孔

NAMIMO*MIETENAKATTA

さも偉そうに、「自分の人生に出てこなくなった人は自分にとって死んだも同然」だなんて言う奴がいる。本当にそんな奴はどうかしているんじゃないのか。頭がおかしい。人間の感性を備えてないと断言する。 本当に俺は馬鹿だ。 彼女はその夜、夢を見る。彼女…

KAMEN*USO

彼女はその夜、夢を見る。彼女はそれが夢だとただ分かる。 どのようないきさつがあったかはわからない。とにかく――自分そっくりの仮面をかぶせられている。仮面が勝手に嘘をしゃべり倒す。鼓膜が震える。ひどい耳鳴りがして内容が伝わってこない。けれど彼女…

GENJITSU*NO*SOKO

モトヤマは一人の女性について考えている。彼の中にいつまでも残る一人の女性について。 今、彼のデスクの前には彼女の写真が置かれている。卒業式の時のものだ。彼女は一人で優しさでもなく怒りでもない中間的で形式的な表情をカメラに向けている。ブレザー…

MEMO

○ スワロウテイル / 岩井俊二 ○ 日々移動する腎臓のかたちをした石 / 村上春樹 ○ 50回選挙をやっても自民党が負けない50の理由 / 土屋彰久 ○ 戦後政治の軌跡 / 蒲島郁夫 スワロウテイル、yen town band の意味がようやく分かる。96年に制作されたので、やは…

MEMO

ゴッホ展@竹橋に行ってきた。僕はどうやらゴッホはあまり好きじゃないみたい。荒いタッチに迫力を感じるけれど、それ以上に繊細さが欲しかった。 タイガーアンドドラゴン、やばい面白いね。 いよいよ毎日予定がぎっしりになってきた。スパイカメラの出番が…

BOUKYOU*HIGH SCHOOL

22時からWOWOWで『花とアリス』を観た。渋谷で観て以来。 いろいろな人の優しさが、なんて言ってしまったら恥ずかしいのだけれど、織り交ざっていて、岩井俊二の優しさが画面からにじみ出ていた。 好き嫌いはそれぞれあると思うけれど、『リリィ・シュシュの…

NAGARERU

僕は夢の中で、それが夢と分からない。ただ、昔のことだと思っていたことが、全然昔のことではなくて、リアルタイムの複線として存在していたということを知る。夢で時折見るような理不尽さは少しもなくて、僕が取り乱す理由もよく分かる。多分こんなに根拠…

SYUUFUKU*SYUKUFUKU

新しいモノを追いかけすぎても仕方がないんだってようやく分かった快速電車の中で、キースジャレットのshenandoahが流れてきたとき、やはり僕は泣いてしまって、そこから何かをはじめようと思う。 そこで僕は気づく、先ずは壊れたものを修復しなければならな…

MEMO

○ genius of modern music / Thelonious Monk ○ Bass Face / Ray Brown ○ ロイヤルティ戦略論 / フレデリック・F・ライクヘルド △ トラペジスト / カヒミ・カリィ 特にレイ・ブラウンに開眼。ベースがもともと好きというのもあるけれど、それ以上に親しみや…

MEMO

◎ The Melody At Night, With You / Keith Jarrett あまりにもベタで書くこともはばかられる名盤。特にM7.Something to Remember You By がいい。最近、前衛的な作品ばかりを聞いていたけど、やはりスタンダードというものの良さを忘れてはならないのだと思…

KIOKU*SAMIDARE*OKIISHI

例えばこんな命題が転がっている。 『すべての物事は等しくその影をひそめていく』 この命題にはいくつかの矛盾がある――むしろその全てが誤りだと言ってもおかしくはない。 一つ、全ての物事、という点があやまり。どうでもいいことはその瞬間からどうでもよ…

ONE DAY

夕焼けをまってカメラ片手に自転車をこぎ、京浜運河をゆく。バシャバシャと撮っていると、鮫洲試験場のところに一人で土手に腰掛ける女の子。雰囲気があるかな、と一瞬思うが、残念ながら運河に向かって石ころは放り投げてなかった。惜しい。それはデフォル…