東京国際フォーラム、KYOTO、三本の鉄の輪。

11時ごろにあった生協からの連絡で、半ば無理矢理三田キャンパスに向かう羽目に。まあ人のやることだから失敗があっても仕方ない仕方ない。16時に向かい用事を済まし有楽町へ。今日はお返しを用意しなければならない日なので、有楽町西武のギャルソンで香水を買う。KYOTO。5つの中ではまあ一番悪くない匂い。18.5の待ち合わせだったのだけれど、その後3時間待たされる。

その間、国際フォーラムへ行く。何も変わっていないそこ。何も変わっていてほしくないそこ。最上階の窓際に2組のカップル。荷物を置いてしばし考える。目の前を新幹線と山手線と京浜東北線が行き交う。「すべきだった石たち」と、「できなかった石たち」のことを考える。石はもう動かない。僕だけが動かせる。手を伸ばす。恐る恐る。うまく積みあがるように順番を変えてみる。色々な角度から考察してみる。もしかしたら、と思うことを全て試みる――でも何もかもがうまくいかない。ただ分かるのは、石の角が取れているということだけだ。そして脇に置いてある「してはいけない石」のことを考えて、その石の重さに辟易する。その石のリアルな存在感とじっとりとした湿気に思わず目を覆いたくなる。

多分おれの心臓の周りには三本の鉄の輪がある。僕がとても弱いから、おれがきつくきつく縛った。ただそれが帰り道にすっと手に取るように理解できた唯一のことだった。白い息。